冬には葛湯!芯から体が温まります。
葛湯とは

以前、神戸大学名誉教授 津川兵衛先生の話で、
「感冒(かんぼう)時の葛根の発熱・解熱作用は顕著な効能の一つである。
また、葛根は鎮けい作用をも有し、首筋や背肩の筋肉のこりを和らげてくれる。
夏場には熱暑と水分の取り過ぎで過敏になった胃腸の調整にも、この鎮けい作用は威力を発揮する。
だから、葛根湯は重宝な常備薬だった。
昔、葛粉屋へ奉公に来て、ダコクズ(粗製葛粉)を味噌汁に落として、常食すれば、病弱者でも一年もたてば壮健になるといわれた。」
というい文章を掲載いたしました。

昔の人は経験的に葛の薬効を知っていて、うまく利用していたのでしょうね。

葛湯とは

漢方薬の「葛根(かっこん)」ほどの薬効はありませんが、葛湯には多少なりとも体にやさしい成分が含まれていることは事実です。
でも、体にやさしいのは成分だけではありません。
葛湯に含まれる吉野本葛は人が消化し易い「でんぷん」なので、胃腸に負担をかけず消化・吸収できるため、風邪や病気で弱った身体にもやさしくしみ込みます。
もちろんおなかをこわしている時にも大活躍です。

冬場はどんなに気をつけていても一度は風邪をひきますよね。
そんな時には葛湯の出番です。
やさしいとろみで熱を逃さないので体が芯から温まります。
また、のどから来る風邪でのどがはれて痛いときでも、葛湯ならとろりとなめらかにのどに入るので、痛みが和らぎます。

ちょこっと葛湯を家にストックしておけば、いざという時に重宝しますよ。

イソフラボンでいつまでも綺麗に☆<
葛湯とは
葛湯の原料である吉野本葛はクズというマメ科の植物から採った澱粉です。
だから、大豆と同じく、マメ科の植物特有の『イソフラボン』を含んでいます。
近年の研究では『イソフラボン』は骨粗鬆症予防、更年期障害の軽減、高コレステロールの抑制効果など様々な効果があるとも言われています。
また、腸内細菌で分解されると『エクオール』という物質に変換され、アンチエイジングにも役立つという報告も見られます。
葛湯とは
吉野本葛はクズの根を精製するため、これらの有効成分もほとんどは存在しないのではないかと思われていましたが、
エキタイクロマトグラムでの分析の結果ダイゼインやプエラリンはもちろん、水易溶性のダイズインも検出されました。
クズの根の中には多量のダイズインが含まれているため、水晒しによって大部分が流れてしまっても、まだ残存しているというのはすごいですよね。
*写真上は吉野本葛を使ってグランピングをした時。下は天極堂スタッフ。
私たちは吉野本葛を食べる機会が普通の方に比べて多いと思いますが、若さを保てているかどうか、今後にご注目(?)ください(笑)