みなさま、お久しぶりです。
井上天極堂 経営企画室のしげのです。

今回は奈良県五條市の『藤岡家住宅』へ行ってきました。

とても重厚感のある素敵な佇まいです。

『藤岡家住宅』は金剛山のふもとにあるお屋敷で、平成18年3月に国の登録有形文化財に登録されたそうです。

薬商、薬種商、両替商のほか、江戸時代初期には傘屋も営んでいたんだとか。
展示物の多さから、その様子がうかがえます。
また、お屋敷内には様々な形の時計が展示されていて、長い時間人々とともにあったお屋敷なのだと分かります。

奥へ進むと、藤岡長和さんの書斎や本棚等の展示物があります。
藤岡長和さんは、奈良県宇智郡北宇智村近内(現在の五條市)出身の内務官僚であり、藤岡玉骨という名前で歌人・俳人として活動をされいたそうです。
与謝野寛さんや与謝野晶子さん、高浜虚子さんなどに師事して『ホトトギス』で活躍、森鴎外さんや南方熊楠さんなど多くの文人と交流があった方なんだそうです。
展示されている資料を眺めながら、「知ってる名前がいっぱいある・・・!」と驚きました。
森鴎外さんの「高瀬舟」が好きなので、ここで名前を見ることになるとは・・・!とテンションが上がりました。
玉骨さんはどんな作品を書かれた方なのか気になっていたところ、お屋敷内の物販コーナーで句集を発見。思わず購入しました。
表紙は、玉骨さんが描かれた「梅」。
渋い色使いと力強い線が素敵です。

こちらの写真は、玉骨さんの書斎の机とメガネ。
レトロな雰囲気がとても素敵です。
折り畳み式の黄色いメガネ(写真2枚目の中央)とか、とってもかわいくて好きです。
書斎は外の光が優しく入り込んでくる3畳ほどのスペースで、集中しやすそうな空間でした。
顔を上げるとちょうど空が見えます。
今日は晴れていたので綺麗な空色が見られました。(写真は白飛びしていますが・・・)
休日にこんな部屋でのんびり本が読めたりしたら最高だなぁと思いました。

さて、あれやこれやと写真を撮りながら周っていたら、いつの間にか閉館の時間になってしまいました。

Googleのクチコミにあった「江戸 明治 大正が体験できます」という言葉がぴったりな素敵なお屋敷でした。
今回ご紹介させていただきました展示物の他、期間限定の展示もあります。
現在は『武者絵MU-SHA-E』という展示が開催中です。
6月20日までですので、ご覧になりたい方はお見逃しなく!
また、今回は時期が合わず見られませんでしたが、3月頃には梅の花が見られるそうです。ぜひ行ってみたいです。

登録有形文化財 藤岡家住宅
公式HP→http://www.uchinono-yakata.com/