2018年10月20日生協流通新聞で天極堂の葛乳酸菌についてご掲載いただきました

 

20181020生協流通新聞葛乳酸菌

 

 

「葛乳酸菌」奈良県と開発
来年、ヨーグルト用粉末発売

 

 

井上天極堂、創業1870年。「葛湯」や「葛もち」「だし入りとろろ」(冷凍)を近畿圏の生協などに供給している井上天極堂は、葛の根由来の植物乳酸菌「葛乳酸菌」を奈良県産業振興総合センターバイオ・食品グループと共同開発した。来年1月から「豆乳ヨーグルとスターター」(乳酸菌生菌粉末)として販売を予定している。

 

豆乳ヨーグルトスターターは、豆乳に入れて常温発酵させるだけで、家庭で簡単にヨーグルトが作れる商品。豆乳ヨーグルトは、牛乳などの乳製品で作ったものと比較してカロリーが低く、コレステロールも含まないのが特徴。原料に乳製品を使用していないので、乳アレルギーの人も安心して使用できる。

 

また、ヨーグルトモニター試験では、便通、便臭、吹き出物などの改善もみられている。

 

葛は、マメ科のツル性植物で、その根は「葛根(カッコン)」と呼ばれ、葛根湯などの漢方薬や、葛餅や葛湯で知られている「吉野本葛」の原料として古来より重宝されてきた。

 

吉野本葛は、江戸時代から受け継がれた「吉野晒」と呼ばれる製法で現在も作り続けられている奈良県の伝統食品。吉野本葛を使用した葛あんかけや葛湯などは古くから滋養食として常用されてきたが、近年は安価な片栗粉の需要が増え、吉野本葛を使用する人や知っている人が年々減少している。

 

こうした事態に危機感を抱いた両者の「古来より受け継がれてきた伝統植物を未来へつなぎたい」との想いが、今回の吉野葛乳酸菌の開発につながった。

 

両者は「葛乳酸菌には免疫賦活能や黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対する抗菌性、タンパク質分解能があることが確認されているが、いづれも試験管レベルで行った試験であるため今後も研究を続けた、ヨーグルトスターターだけではなく、新しい商品の開発を目指していく」としている。