2020年8月7日(金)NHKの「ごごナマ~おいしい金曜日~」で天極堂の吉野本葛をご紹介いただきました。

 

今日のテーマは「ひんやり和菓子で涼を楽しもう!」ということで、吉野葛を使った葛餅と葛きりをご紹介しました。

天極堂に来てくれたリポーターは、奈良県出身の小塚舞子さんです。
ごごナマ「おいしい金曜日」のエプロンをつけて、作る気満々です!

小塚さんの後ろに見えているのが天極堂の工場で、右側では吉野本葛を。
奥の方では葛粉を使ったお菓子などを作っています。

小塚さんをご案内したのは葛ソムリエの川本です。
葛ソムリエというのは、葛の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいという想いから生まれた資格制度で、講義を受けて試験に合格すればどなたでもなることができます。
今年はコロナの影響で講義が9月に伸びていますし、DVDでの受講もお選びいただけるようになりました。
ご興味のある方はぜひご参加ください!!!

*葛ソムリエ

今回小塚さんに作っていただくのは、究極のぷるぷる食感の「葛餅」と、

究極のもちもち&つるつる食感の「葛きり」の2品です。

まずは葛餅から作っていきます。葛餅(1人前)葛粉 20g砂糖  5g水 100cc作り方1、お鍋に材料をすべて入れたらヘラで葛粉をよく溶かします。2、強火にかけて混ぜ続けると、底の方から透明な塊ができてくるので、焦がさないように混ぜ続けます。粘りが出て、ふつふつと沸き、全体が透明になれば火を止めます。

3、型に葛餅を入れ、そのまま氷水につけて30秒ほど冷やします。4、お皿に葛餅をのせたら、黒蜜ときな粉をかけて完成です。天極堂ではできたてのぷるぷる、とろーりの究極の食感を味わっていただくために、ご注文をいただいてから練り上げ、冷やし過ぎないように、表面だけを氷水で締め、中はまだ温かい状態で提供しています。

葛餅に使う吉野本葛はマメ科の植物を原料としているので、イソフラボンなど体に優しい成分を含んでいます。風邪薬の「葛根湯(かっこんとう)」は葛から作られるもっとも有名なお薬です。

次は葛きり作りです。葛きり(約2人前)葛粉 50g水 100cc作り方1、容器に材料をすべて入れ、葛粉をよく溶かします。2、大きなお鍋にたっぷりと湯を沸かしておきます。

3、卵焼き器に葛液を流し入れ、お鍋の湯に卵焼き器の底をつけて湯煎にかけます。クレープの様に薄く均一になるよう、卵焼き器を揺らしながら乾かします。

4、表面が乾いたらすぐに熱湯の中にじゃぶんと卵焼き器を沈めます。本番ではカセットコンロのガス欠でなかなか透明になりませんでしたが、本来は3~5秒で透明になります。

5、氷水(ご家庭では流水)につけて冷やしたら、端の方から葛きりをめくり、鍋底からはがします。

6、まな板の上に三つ折りにし、包丁で1cm幅にカットしたら、氷水を入れた器に入れ、黒蜜をつけていただきます。今回はとてもきれいに作ってくださいました!

スタジオでは奈良県出身の三戸なつめさんが見守っていてくれました。

西川きよしさんも、興味津々の吉野本葛。葛菓子つくりの後はいよいよ工場見学です。

まずは吉野本葛の原料をご紹介しました。葛粉の原料は葛というつる性のマメ科の植物です。電信柱や道路標識に巻き付いていたり、高速道路や川の土手、電車の線路わきにかならずといっていいほど生えています。

どこにでも自生している葛ですが、葛粉に使う葛は山の中から掘ってきます。なぜなら、山の中の柔らかく栄養豊富な土で大きくなった葛の根は、こんなに大きくなるからです。

こんなに大きな根っこでも、採れる葛粉の量はわずか10%。また、精製方法も手間と時間がかかるため、吉野本葛は別名「白いダイヤモンド」とも呼ばれています。

精製工程は江戸時代から受け継がれる「吉野晒」の製法です。撹拌と沈殿と水の入れ替えを送り返しながらでんぷんを洗う作業は、お米を研ぐのと似ています。でも、沈殿するのに1晩以上かかるため、1日に1回しか洗うことができず、とても時間のかかる作業です。

吉野晒では1トンの葛粉に対して水も約1トン使います。10回以上繰り返すため、使う水の量は10トン以上にもなります。きれいな水が豊富な奈良県ならではの精製方法なのです。

葛の根を掘り出し、つぶし、でんぷんをもみ出したら、10日以上かけて吉野晒を繰り返します。

 

出来上ったでんぷんは乾燥室でさらに1~2週間じっくりと乾燥させるため、できあがるまで約1ヶ月。

 

葛の匠が丁寧に作り上げた吉野本葛で、極上の葛もちと葛きりを召し上がってください。

スタッフの方には天極堂のある御所市まで事前に数回足を運んでいただき、吉野本葛や天極堂のこと、葛餅や葛切りのことをよくよく勉強してくださいました。

 

もう、私よりも葛を語れるかもしれません!!!

 

しかも今日は打ち合わせやリハーサルで、みなさん朝一番にいらっしゃいました。

スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

タレントの小塚舞子さん。

 

タレントさんなのに、今日はお手伝いから片づけまで一緒にしていただき、本当に有難うございました。

 

カセットコンロのガス欠では大変な思いをさせてしまい、深く深くお詫びしますが、まだ温もりの残るお湯につけてみるというとっさの判断、ありがとうございました。

 

なんとか透明の葛きりを時間内にお見せすることができ、ほっと胸をなでおろしました。

 

あんなに何度も練習したのに、いいところを見せれなくて申し訳ありませんでした。

おうちでもお子様と一緒に葛クッキングを楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 

最後になりましたが、NHKをご覧いただきすぐさまお問い合わせいただいた皆様、ありがとうございます。

みなさんが伝統食材である葛に目を向けていただいたこと、大変うれしいです。

せっかくの夏ですから、暑さも吹き飛ばす葛涼菓を作って、夏を満喫してください。