2024年1月19日毎日新聞で「葛青茶」をご紹介いただきました。

井上天極堂×青翔高校 葉と花に着目

【色】変「葛青茶」を開発

御所市の県立青翔高校で学ぶ2年生3人と、葛専門の食品メーカー「井上天極堂」が、葛の葉と花を使ったハーブティー「葛青茶(かっせいちゃ)」を共同開発した。同社は今秋をめどに商品化を目指したいという。

社会貢献につながる研究に取り組む授業「探求科学」の一環で、福永さん、植山さん、鳥取さんの3人が葛の葉をテーマに選んだ。2023年、同社に研究の協力を求めたところ、葛の葉の抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれることに着目し、共同でハーブティーの開発にあたることになった。

同社などによると葛の根は食品として珍重されるが、繁殖力の強い葉は雑草扱いされ、これまで有効利用されてこなかった。開発過程では、葉だけでは特有の臭みやえぐみがあったため、茶に葛の花をブレンドしたところ、飲みやすくなったという。

葛青茶の特徴はその色合い。花に含まれている天然色素の影響で、アルカリ性の水で入れた茶は色がエメラルドグリーンになる。その後に酸性のレモン水を入れると、茶は次第にピンクに変色する。色の変化を楽しみながら、ハーブティーを楽しむことができるという。

福永さんは「最初は何をやっていいのかわからなかったが、突き進んだ」。植山さんは「周囲のサポートがあり、いいものができた」と振り返った。

葛青茶は地方発の商品を育てることを目的に23年12月に開かれた「奈良県の宝物グランプリ」で、審査員特別賞を受賞。生徒らは10日、御所市役所に東川裕市長を訪ね、開発の成功を報告した。試飲した東川市長は「地元の高校と企業がコラボすることに意味がある。これは売れると思う」と太鼓判を押していた。

奈良県の宝物グランプリについては動画でご視聴いただけます

※葛青茶2:57:45~あたり

御所市長表敬訪問の様子

表敬訪問の際には高校生たちに葛青茶の説明をしてもらい、市長に葛青茶を試飲していただきました。

私たちは吉野本葛という伝統を守るという使命以外に、吉野本葛を広くとらえ、原料となる葛の有効活用を考えるために葛由来の乳酸菌の研究にも取り組んでおりますが、未利用資源の利用などまだまだできることはあると再認識しました。

また、社会貢献という意味でも、奈良県は県内就職率が低く、優秀な人材は大阪や京都に出ていく傾向にあるので、地元の企業と高校が一緒に取り組むことで改めて奈良の素晴らしさを知ってもらう機会になればいいという話も出ましたので、今後もこのような活動を続けていきたいと思いました。